2022年10月㏣

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

長年放置されていた場所なので枯れて倒れた木がほかの木にひっかかったままというものが何本もあります。これはチェーンソーで切っても引っかかったままでたおすことができないばかりか、不安定でいつどこにたおれるかわからないという危険な状況を作ってしまいます。シラカバが途中で折れてよりかかっていたので、ワイヤーで起こして倒せる方向に引っ張ることにしました。倒れているものを起こすために高い位置にワイヤーと滑車を取り付けました。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

引っ張ってまっすぐになったあたりで、引っ張っていたシラカバが五つほどに分解破裂・粉砕しました。枯れていたので乾燥して折れやすかったようです。とりあえず除去できました。

つる植物のからみ

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

管理されていない場所のため、つる植物が多くまきついています。イワガラミやツタウルシ、ヤマブドウなどです。つる植物は巻き付いた木の上部で葉を広げるため木が受け取る光を奪います。さらに巻き付いて樹木の外皮内側の栄養の通り道を締め付けて栄養の通り道を遮断します。その結果巻き付かれた木は枯れてしまうので林業では絞め殺し植物というそうです。植物は静的とみえますが、生存競争をしていて、特に光をめぐって争っています。その点で私はつる植物を「ずるっこい植物」と思っています。この場所にもずるっこい植物によって枯れた木が多くみられます。今回滑車をつけたシラカバにはヤマブドウとイワガラミがからんでいたのでなんとかはずそうと引っ張ってみました。やはり外れないのではしごで上部で切断しました。

ヤマブドウ ブドウ科

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

ヤマブドウは雄、雌が別の植物です。ブドウの実ができるのは雌の方です。
日本各地の山にあるのでブドウと自然酵母でワインをつくることもしたようです。エビカズラという別名もあり、つるが丈夫なのでカズラ橋の材料、かごの材料といろいろ有用に使われてしました。丈夫なので引っ張って切るのは無理でした。寒くなってきたので紅葉してきれいなのですが、林業ではやっかいです。